2014-06-02

fare thee well



コーエン兄弟の"inside Llewyn Davis"を観てきました。

↑の"dink's song"とても素敵で涙したのですが、これはアメリカの古いフォークソングで数々のミュージシャンが歌ってきたもの。もちろんBob Dylanも歌っているし、映画のベースとなった回想録を執筆したDave van Ronkもこの曲をプレイしています。ここらへんの音楽の背景がわかればもっと面白かったんだろうけど、恥ずかしながら勉強不足すぎて後で調べて知りました。

映画の話自体はユーモアあふれるもので(居心地悪い空気の中で生まれる苦笑い・失笑)、ルーウィン・デイヴィスという男にこれでもかと降りかかる不運の連鎖反応を描いたものなんだけど、60年代初頭、まだthe beatlesもBob Dylanもヒッピームーブメントも誕生する前の時代、音楽が人々の娯楽ではなくもっと多くの意味を持ち出し始めた時代、その空間を見事に描いていて、観終わって自分の中で反芻していくうちに、どんどんと感動が深まりました。

観終わって色々と調べていて、あ!と思ったのが、Dave van Ronkがアメリカの古いフォークソング"house of rising sun"のアレンジをボブがコピーして先にレコーディングしたという、デイヴの発言。このエピソードと映画のラストを考えると、すごくひねりが効いたジョークであり、この映画の大きなひとつのテーマなのかな、と。

もっとここらへんの時代の音楽を勉強して改めて観返したいです。

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